糖尿病の初期症状について

日本には約2000万人の糖尿病患者さんがいます。
50歳以上の人でこの病名を聞いたことがないという人はほとんどいないでしょう。しかし、糖尿病はどのような症状が出る病気ですか、と尋ねたらほとんどの人が正確に答えられないでしょう。

それは、初期症状は特にない、というのが正解だからです。

初期の段階では、特にこれといった自覚症状はありません。
少し進行してくると、やたらのどが渇く、疲れやすい、体重が減った、尿の量が増えたなどの症状が出てきますが、これらの初期症状が出てきた時は、すでに合併症が存在していることが大半です。

自覚症状が乏しいため、健康診断で血糖値やヘモグロビンA1cの数値が高いことを指摘されても、放置する人も少なくありません。

しかし、初期症状は乏しくても、体の中では血管の動脈硬化がどんどん進んでいます。
生活習慣病が原因の2型糖尿病の場合は、遺伝や自己免疫疾患が原因で起こる1型糖尿病よりも、悪化のスピードがゆっくりです。
心筋梗塞などの合併症で救急搬送され、その際に初めて糖尿病が発覚することもあります。

糖尿病の3大合併症は網膜症、腎症、神経障害です。
目が不自由になったり、人工透析が必要になったり、足がしびれて切断しなくてはいけなくなる事もありますので、何も自覚症状がないからと言って放置すると、不自由な生活を余儀なく強いられる事態となってしまいます。

では、何も自覚症状のない初期のうちに、見つけるにはどうすればよいのでしょうか。
それは、健康診断を毎年受けることです。

自覚症状はなくても、採血検査をすると空腹時血糖値が高くなっていたり、ブドウ糖液を飲んだあとに採血して検査した血糖値が高くなっていたり、ヘモグロビンA1c(HbA1c)という数値が高くなっていて、そこから糖尿病が発覚します。

あえて言うなら、血糖値やヘモグロビンA1cの数値が高くなる事が初期症状と言えます。

糖尿病治療薬で症状は改善できるのか

糖尿病と聞くとよく耳にする病気です。
家族や知り合いが糖尿病にかかっている人も、多いのではないでしょうか。
まず、糖尿病という病気はどんな病気で、どんな症状が出て、治療方法はどんな風に行われるのでしょうか。

人は、食べ物を食べることで生命を維持しています。
食事をすることで、体内に糖分が蓄えられ、それが生きる上でのエネルギーとなります。
糖分は生きていく上で大切な成分で、食事で得た糖分はブドウ糖として、体内に運ばれていきます。
その時に、インスリンという物質がブドウ糖に働きかけて、細胞まで吸収してくれるのです。
糖分は取りすぎると、血糖値という数値があがり、体に悪い影響をもたらします。
糖を取りすぎた場合、尿を通じて余分な糖分が体外に出されます。
それが、糖尿病という病気です。

糖尿病の治療は、基本薬物療法と食事制限、運動による改善によって行われます。
糖尿病治療薬にもいくつかの種類があって、症状に合わせた治療薬が処方されます。

食事をすると血糖は上がるため、糖尿病治療薬によって上がるのを防ぎます。
そして、体内に糖分が吸収されるのを、遅らせるようにします。
これは、症状を改善するのではなく、吸収を遅くするだけですので、食べ過ぎると血糖値はゆっくりと上がってきます。
ですので、食事制限はしなくていけません。

インスリンがあるのに血糖値が高い人には、異なった糖尿病治療薬が出されます。
糖分が体内に運ばれるときに必要なインスリンが、上手く働かない状態の人に処方されます。

もう一つは、インスリンを出すことができる人に限定されますが、インスリンの分泌を促してくれる糖尿病治療薬です。
これは、薬によって分泌すやすくして、血糖値を下げてくれる効果があります。

このように糖尿病治療薬は、症状に合わせたものを的確に使う必要があります。
症状に合わせて正しく使うことで、改善されます。
ただし、食事制限と運動療法は必要不可欠です。